人間同士のみぞ

人間同士のみぞが深くなっているのを実感する出来事があった。今日、公園でホームレスらしきおっさんがランチを食べているサラリーマンなどに向かって罵声を浴びせていた。そのおっさんの言い分は「こんな社会になったのはお前達のせいだ!!」ということだ。
近くにいた遠足に来ているらしい小学生には「こんな大人になるなよ!!」と大声で叫んでいる。延々と30分くらい。大人達はその人がいないかのごとく振る舞い、遠く離れてから笑う。
同じ人間だと思うのに。その人はきっと何か不満があるのだろう。聞いてあげればいいのに。
そう思っていて話しかけれない自分もいる。
そして溝はさらに広がる。本来は誰か不満な人がいれば聞いてあげて、みんなで問題を解決しようとするべきなんじゃないか。

日本ですら、人間の溝は他の民族かのごとく広がっている。
富めるものは不快なものを排除しようとする。貧しいものはそれを見てますます離れていく、そして不満を募らせる。そのようにして溝はもう埋められないところまできていると思う。
悪循環だ。
それを止めることができるのは他人の言葉をしっかり受けとめ、理解しようとする自分の心だ。